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理想のワインを飲んで見つけるワインショップ「L’Authentique(ロタンティーク)」

2025.07.12

今回訪れたのは、ワインバー併設のワインショップ「ロタンティーク」さんです。
駅から徒歩で約4分という、仕事帰りにふらりと立ち寄るのにぴったりの立地です。

扉を開けて中に入ると、縦に細長い店内にはすっきりとしたバーカウンターが伸びています。
カウンターは高すぎず、どなたでも落ち着いて座れるつくり。
一人でふらりと立ち寄って過ごせるような、静かで温かな空気が流れています。

店内左手の奥にあるドアの先にはしっかりと温度管理されたワインセラーになっており取り扱うワインの種類の多さに驚かされます。赤や白の定番ワインはもちろん、酒精強化ワインやアイスヴァインといった少し珍しいものまで、幅広くそろえていました。

好みに合わせて選べる自由度の高いバーメニュー

まずはワインバーの席に座って、グラスで白ワインをいただくことにしました。選んだのはドイツ南西部のファルツ地方でつくられたリースリング。温暖な気候と豊かな土壌に恵まれたこの地域は、豊潤で繊細な白ワインの生産地として知られています。

白桃や洋梨を思わせる優しい果実香がふわりと広がり、一口含めばその柔らかな甘みとキリッとした辛味のバランスがとても心地よく感じられます。口に残る余韻はすっきりとしており、軽やかながらも奥行きのある味わいです。飲みごたえ十分な白ワインで、最初の一杯にぴったりでした。

ワインは注文の際、一杯30ml、60ml、90ml、120mlから量を選べるため、ワイン初心者の方や、初めて飲む銘柄はまず少量からためし飲みすることもできます。
私もワインに明るくないため、試しに飲むつもりで60mlをいただきました。

合わせていただいたのは、ブルーチーズのピカンテ。青かびの刺激と旨味がしっかりとありつつも、塩味は控えめで、ブルーチーズが初めての方でも楽しめる味わいです。

ほどよく熟成された風味には奥行きがあり、鼻に抜ける香りも豊かです。ねっとりとした食感が口の中でワインと自然に馴染み、クリーミーさとスパイシーさが絶妙に溶け合います。ゆっくりと味わうたびに異なる表情を見せてくれるようで、ついワインが進むような心地よさがありました。

チーズも10g、20g、30g、50gから選べるため、食べたことないけど気になるチーズを気兼ねなく注文できます。

続いて注文したのは、日替わりのケークサレ。
提供直前にブラックペッパーを削って仕上げてくださる一皿は、見た目にも香りにも食欲をそそります。

さっくりと焼き上がった生地の中には豚のリエットという、豚肉がほろほろになるまで煮込まれたフランスの伝統的な保存食や、キャベツやナッツなどがかたよりなく練り込まれており、一口ごとに違った食感と風味が楽しめました。

リエットのコク、キャベツの甘み、ナッツの香ばしさがほどよく調和し、食べ進めるたびに発見がある味わいです。

ワインとの相性も抜群で、塩気とスパイスの加減は絶妙。軽食のメニューとはいえ、満足感のある一品でした。

憧れのアイスヴァインもグラスで飲める

白ワインがあまりにもおいしかったので、思わずもう一杯。
今度は高級デザートワインとして人気の「アイスヴァイン」をお願いしました。

グラスに注がれた黄金色の液体は見た目からして濃密な印象。
口に含むとはちみつのような濃厚な甘さと果実の凝縮感が広がりながらも、余韻はすっきりとしていてまったくくどさを感じません。とろりとした口あたりでありながらどこか透明感のある後味が印象的です。お酒のアルコール臭さが苦手な人にこそおすすめしたくなる一杯です。

氷点下で自然に凍ったブドウだけを使い、極限まで糖度を高めてから醸造されるという手間暇かけた一本。その背景に想像を巡らせながらゆっくりと味わう時間はまさに至福です。

アイスヴァインと合わせたのは、カブリファンというヤギミルクのチーズ。
カマンベールのように白カビに包まれていて、とろりと柔らかくミルキーで、クセの少ないチーズです。

ヤギミルク特有の香りは穏やかで、口に入れるとほんのりとした酸味と優しいコクが広がり、誰にでも食べやすい印象を受けました。こちらもまた、アイスヴァインと美しく調和します。

ワインの甘みがチーズのまろやかさを引き立てて、どちらもお互いを包み込むような優しい余韻を残します。お酒とおつまみという枠を超えて、一つのデザートのようにも感じられる穏やかな味の組み合わせでした。

お店で飲んだ味を家に持って帰れるワインショップ

店内の一角にあるワインセラーは、まさにお店の心臓部とも言える存在です。メインはバー営業ではなく、あくまでも飲食としての顔が中心であり、セラー内には常時800種類以上という圧巻の品揃えが並んでいるそうです。

棚にはフランスやイタリアはもちろん、ドイツ、スペイン、さらには東欧まで、ヨーロッパの銘柄を幅広く取り揃えられており、訪れるたびに新しい出会いがあるのも魅力の一つです。

私が特に印象的だったのは、フランスワインのラインナップ。赤ワインや白ワインなどの王道はもちろん、シャンパン、オレンジワインやロゼワインなどの特殊な製法のワイン、さらにはぜいたくなアイスヴァインまで揃えられています。多彩なスタイルが集まっており、ワイン好きにはたまらないコーナーです。

うれしいのは、バーで楽しんだワインもすべて販売されている点。そのままボトルで購入できます。その場でお気に入りを見つけてから持ち帰れるというのは、まさに理想的なワイン選びの形です。

自宅での食事やギフトにもぴったりな一本にきっと出会える、そんなバー併設のワインショップの魅力が詰まっていました。

エリア情報

L’Authentique(ロタンティーク)

住所:神奈川県横浜市鶴見区豊岡町31-4
アクセス:JR京浜東北線「鶴見」駅から徒歩約4分
連絡先:045-642-7066
営業時間:12:00~24:00
定休日:不定休
駐車場:なし