鶴見・總持寺「茶房おかげや」の大黒尊天コーヒー
JR「鶴見」駅から歩いて約5分。
曹洞宗大本山總持寺の参道には、この季節ならではの新緑が広がっていました。

参道の両脇には鶴見大学と鶴見大学歯学部があり、この日も授業終わりと思われる学生たちが坂を下っていきます。
若さあふれるフレッシュな空気と、木々の緑。
街の喧騒から少し離れた總持寺には、独特の穏やかな時間が流れていました。
参道を上がり、三松関(さんしょうかん)をくぐりさらに奥へ。
大きな三門(さんもん)を抜けると右側に見えてくるのが三松閣(さんしょうかく)。その中に禅カフェ「茶房おかげや」があります。

以前は、「心整う癒しと静寂のひととき」として紹介した茶房おかげや。
鶴見「カフェ茶房おかげや」で心整う癒しと静寂のひととき
今回は、總持寺ならではの特別な一杯“大黒尊天コーヒー”を目当てに訪れました。
窓の外の新緑を眺めながら味わうその一杯は、想像以上にこの空間にしっくりとなじんでいました。
總持寺だからこそ生まれた“大黒尊天コーヒー”

大黒尊天コーヒーという名前は、總持寺に祀られている日本最大級の木彫り像とされる「大黒尊天」にちなんでつけられたそうです。
わたし自身、總持寺を訪れる際は毎回、この大黒尊天へお参りしているため、どこか親しみを感じながらいただきました。
このコーヒーには、ブラジル産とグアテマラ産の豆による独自ブレンドが使われています。
実はこの組み合わせ、コーヒーの世界では“黄金コンビ”とも呼ばれるほど相性が良いのだとか。
ブラジル豆の香ばしさや安定感を土台にしながら、グアテマラ豆の華やかな香りと上品な酸味を重ねることで、味に奥行きが生まれます。
さらに、UCCの技術を活用し、總持寺の雰囲気に合わせた特別な配合とのこと。
実際に飲んでみると、苦味や酸味が前に出すぎることはなく、とてもまろやかです。
口当たりはやさしく、後味にほんのり甘味も感じられました。
毎日飲んでも飽きないような、どこかほっとする味わい。
窓の外の新緑を眺めながらゆっくり飲みたくなる、そんな一杯でした。
“祈願済み”のドリップバッグは總持寺ならではの縁起物

実はこちらの大黒尊天コーヒーは、店内で楽しめるだけではありません。
ドリップバッグタイプも販売されていて、しかも“大黒天祈願済み”という縁起物。
思わずわたしも購入してしまいました。

總持寺を訪れた記念としてはもちろん、家に帰ってからも余韻を楽しめるのが魅力です。
朝のコーヒー時間に飲めば、少し気持ちが整うような気がしてしまうのも、この場所ならではかもしれません。
パッケージも大黒天が描かれており、ちょっとした手土産にも喜ばれそうです。
「お寺のコーヒー」と聞くと少し意外に感じますが、だからこそ記憶に残る特別感がありました。
コク深いビーフシチューと驚くほど合う
今回訪れたのは14時過ぎ。ランチセットメニューは終了していましたが、単品メニューで遅めのランチを楽しむことができます。

茶房おかげやと言えば精進カレーも人気ですが、今回わたしが選んだのはビーフシチューでした。
運ばれてきてまず目を引いたのは、ゴロゴロと入った大きなお肉。
しっかり煮込まれた牛肉は柔らかく、デミグラスソースのコクもとても濃厚です。

お寺の中のカフェというと和のイメージを持つ方も多いかもしれません。
ですがこちらでは、洋食も本格的。
そして驚いたのが、このビーフシチューと大黒尊天コーヒーの相性の良さでした。
濃厚なシチューを味わった後でも、口の中が重たくならず、コーヒーがスッと余韻を整えてくれるのです。
ブラジル豆のコクと、グアテマラ豆の華やかさ。
その絶妙なバランスが、食事のおいしさをさらに引き立ててくれるようでした。
和の空間に自然となじむバスクチーズケーキ

食後にはバスクチーズケーキを注文しました。
茶房おかげやでは、モンブラン、昭和のプリン、ベルギー産濃厚ショコラなど洋スイーツも充実しています。
さらに、ぜんざいやあんみつなど和の甘味も種類豊富。
お寺カフェというと和菓子やお茶をイメージしがちですが、ここではコーヒーと洋菓子が驚くほどしっくりきます。
今回いただいたバスクチーズケーキは、小麦粉や米粉を使用せず、素材を極限まで絞って作られているそう。
チーズの濃厚な味わいがありながら重たさはなく、とてもなめらかです。
そして、大黒尊天コーヒーと合わせると、そのおいしさがさらに際立ちました。
濃厚なチーズの余韻を、コーヒーがやさしく流してくれる感覚。
思わず「なるほど、この組み合わせか」と納得してしまうおいしさです。
気づけば、スマホを見ることも忘れてゆっくり味わっていました。
器もまたステキで、漆器や和柄の食器がお寺の木目や金の装飾など空間と自然になじんでいました。
和と洋が心地よく混ざり合う空間だからこそ、このコーヒーもより特別に感じられるのかもしれません。
スマホを置いて、一杯をゆっくり味わいたくなる場所
店内には年配の女性二人組や、おひとりで静かに過ごす男性の姿も。混雑はなく、全体にゆったりとした空気が流れていました。

席数にも余裕があり、天井が高いため開放感もたっぷり。
窓の外には5月の新緑が広がり、やわらかな光が差し込みます。
店内には控えめなBGMが流れていますが、不思議と“静けさ”を邪魔しません。
お寺参りの帰りはもちろん、「カフェ利用だけでも入りやすい」と感じる空気感がありました。
誰かと会話を楽しむというより、自分の呼吸を整えながら静かに過ごしたくなる場所。
むしろ、おひとり様にこそおすすめしたい。
スマホを置いて、新緑を眺めながらコーヒーを飲む。
そんな何気ない時間が、慌ただしい毎日の中では意外と貴重なのかもしれません。

茶房おかげやは、7:30〜17:00まで営業。ラストオーダーは16:00です。
總持寺ならではの“大黒尊天コーヒー”は、一杯のコーヒーをゆっくり味わう時間の大切さを、改めて感じさせてくれました。
エリア情報
茶房おかげや
住所:神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-1 三松閣 1F
アクセス:JR京浜東北線・JR鶴見線「鶴見」駅西口徒歩約7分
TEL:045-580-0016
営業時間:7:30〜17:00(L.O.16:00)
定休日:月曜日(祝日は営業)
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