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繊維のプロによる丁寧なヒアリング!幸区「丸正クリーニング」

2022.01.06

年末年始はイベントシーズン。
スーツ、舞台衣装、成人式の晴れ着など、とっておきの服を着る機会も増えてきます。

また、寒さもいよいよ本番。しまっていた厚手のコートも出番がきます。

今年も意気揚々とコートを出し、ふと、気づいたことが。
コートのくたびれ感や毛玉、変色が…。引っ越しの時にしまいこんでいて、クリーニングにも全然出していなかったんです。

よし、着る前にキレイにしておこう!

そう思い立ち、「丸正クリーニング」さんに行きました。
パーティドレスやジャケット、喪服など、ここぞという時の一着をキレイにしたい時、いつもお世話になっています。

今回は、繊維のプロがいるクリーニング店「丸正クリーニング」さんを、みなさんにご紹介します。

南加瀬の歴史を見守ってきた店舗

「丸正クリーニング」さんは、バス停「南加瀬原町」下車後、交差点を渡って左手にあります。

現在の店舗での営業は40年、初代店長による創業は50年以上前になるそうです。
創業は現在の店舗から少し離れた場所だったとのこと。
半世紀にわたって、移り変わる南加瀬の街の中で営業を続けてきたそうです。

二代目の店長さんは、クリーニング店の可能性を追求している方。
繊維に関連した資格を取得し、異業種の従業員さんが出場するような接客業のコンテストを観覧したり、接客の良いホテルや飲食店などの良さを体験したりして、サービス業として日夜努力を重ねています。
矢向店の壁にそっと飾られた証書が、店長さんの努力を物語っていますね。

幸区に引っ越してきたばかりの頃、二代目の店長さんにジャケットのクリーニングを依頼しました。
素材を見極めた上で、とてもキレイに仕上げて下さり、プロの技に感動したことを覚えています。

いざ、10年もののコートをクリーニングへ!

お店でのご挨拶もそこそこに、さっそく本題であるコートのクリーニングへ。
こちらのダッフルコートは、10年ほど前に購入しました。
広げてみると…うーん。
毛玉やくたびれ感が目立ちますね。

店長さんの見立てでは、生地が年数相応に日焼けしているとのこと。
一見、わからないようですが…。
ポケットの「フタ」を持ち上げると、微妙な色の違いが!

繊維は生きているので、どんな衣類でも劣化は必ずあるそうです。
まずは、①えり、②そで口、③ポケットの3か所を確認して、日やけ・劣化の進み具合を見極める。
そうすることで、キレイに仕上げるために一番有効な方法を提案できるのだそうです。
勉強になりますね!

だいぶ古いコートなので、はたしてどこまでキレイになるか…。
そう思いながら預けて、引き取りの日。

ジャーン!

まるで新品のようにフカフカで、形もきっちりと整えられていました!
毛玉もなくなっており、おしゃれな街に着て出かけられそうです♪

二代目店長にインタビューしてみました!

引き取りの際、二代目店長・有路(ありじ)政雄さんに、これまで聞いてみたかった「クリーニングの素朴な疑問」を、いくつかインタビューしてみました。

-ダウンジャケットなど羽毛系の衣類や寝具は、家庭で洗える表示があるものも増えていますが、コインランドリーとクリーニング店、どちらがオススメですか?

有路店長(以下店長):私としては、クリーニング店をオススメします。羽毛をふんわりと膨らませるには、かなり大きな乾燥機が必要なんです。コインランドリーにもダウン用の乾燥機を設置している店舗はありますが、「前の人が何を洗ったのかがわからない」というデメリットもあるため、清潔感と仕上がりを考えると、クリーニング店のほうがいいかなと思います

-ヴィンテージのような、いわゆる「古着」は洗濯したほうが良いのでしょうか?

店長:はい。衣類は、「一回着たら一回洗う」が基本だと考えています。一度着るだけでも、目に見えない細かい汚れが付着し、そのままにしていると結果的にシミの元になったり、繊維を弱らせる原因になったりするんです。弱っている状態の服をいざ洗濯すると、受けるダメージがかえって大きくなってしまいます

たまに消臭スプレーを吹き付けて洗濯の代わりにする方もいるようですが、消臭スプレーは洗濯とは異なっています。洗濯を歯磨きに例えるなら、消臭スプレーは消臭用のタブレットを食べているようなものです。においは消えますが、汚れが落ちているわけではありません

「洗う」といっても、家庭でおしゃれ着用の洗剤を使った「つけ置き→すすぎ」をするだけで十分なんです。表面の汚れを落とすことを習慣にするだけで、大切な洋服はぐっと長持ちします。

-これまでに印象に残ったクリーニングはありますか?

店長:正絹の着物のしみ抜きですね。のりづけされていた部分が変色しており、3ヶ月ほどかけてキレイな状態でお渡しすることができました。今は親子2代にわたって大切な衣装を受け継ぐこともよくあるので、メンテナンスの大事さを改めて実感する依頼でした。

ひらける「クリーニングの可能性」

「丸正クリーニング」では、お渡しの際のハンガーが2種類あります。
男性用と女性用で、幅も両端の形状も違っており、衣類に合わせて変えているそうです。

こちらのハンガーを返却すると、ポイント付与があるのもうれしい。
また、店でハンガーを回収するサービスも行っているので、ハンガーが溜まってしまった場合にも安心。

現在ではSDGsや環境への配慮として、どのクリーニング店でも行うようになりましたが、「丸正クリーニング」は、初代店長がこのシステムを取り入れていたそうです。

また、受付した衣類は、特殊なケースを除き、全て自店でのクリーニング。
繊維の状態によっては、薬剤を使い分けて試験をしながら慎重に汚れを落とすそうです。

私が取材をしている間も、何人ものお客様が衣類を持ってきていました。
長年にわたって培った経験と確かな技術が、お客様に届いているのだと感じる瞬間でした。

「衣服の現状をお客様に説明して、納得のクリーニングをしていきたい」

二代目の店長さんは、そうおっしゃっていました。
自店クリーニングだからこそ、工場ではできない丁寧なヒアリングと、それに沿ったクリーニングができる。
迷うようであれば、ぜひ相談をしてほしい、と。

現在、矢向駅の近くには二代目店長による矢向店もオープンしています。
クリーニングの可能性を追求する一方で、確かな技術がある、「丸正クリーニング」。
みなさんの大切な一着についてのご相談、いつでもお待ちしています。

エリア情報

丸正クリーニング

南加瀬店
住所:神奈川県川崎市幸区南加瀬5-1-46
アクセス:JR横須賀線新川崎駅から徒歩で約20分、川崎鶴見臨港バス「南加瀬原町」から徒歩2分
TEL:044-588-4943
営業時間:平日 9:00~20:00
    日・祝 10:00~19:00
定休日:水曜日

矢向店
住所:神奈川県横浜市鶴見区矢向6-10-1
アクセス:JR南武線矢向駅から徒歩3分、川崎鶴見臨港バス「矢向駅」から徒歩2分
TEL:045-582-1677
営業時間:平日(月・火・木・金) 10:00~19:00
     土曜日 9:00~19:00
     日・祝 10:00~19:00
定休日:水曜日