JR鶴見駅から歩いてすぐ!心落ち着く歴史的スポット「成願寺」

みなさんは心を落ち着けたい時に行く場所はありますか?緑の多い場所や静かな場所など、さまざまな場所がありますよね。
今回は、駅から近いながらも、喧騒を離れてしばし心を落ち着けられるスポット「成願寺(じょうがんじ)」をご紹介させていただきます。
平安時代から続く「成願寺」の歴史

「成願寺」は、同じ鶴見にある「建功寺」の和尚によって1575年に創建されたお寺です。そのルーツは852年(貞観7年)に天台の薬師如来別当(別当= 神社の管理経営を行うお寺)として、最澄の弟子の一人である慈覚大師円仁が彫造したとされる、本尊薬師三尊像を安置するために建立された「貞観寺」だそう。
創建当初は寺尾にあったものの、1615年~1623年頃に鶴見区二見台に移転。その後、1906年には現在の鶴見区豊岡町に移転しました。この豊岡への移転にはわけがあるのですが、そちらはのちほど。
アクセス良好!赤い門が目を惹くお寺です
現在「成願寺」は、何とJR京浜東北線・鶴見駅西口から歩いて3分と、駅からとても近いところにあります。

足を踏み入れてまず目に飛び込んできたのは、鮮やかな赤色の門。駅からビルや住宅、お店が並ぶ道を歩いてきたところに趣ある歴史的建造物が急に出現するので、何とも不思議な感じです。

赤門の脇には二体の真っ赤な仁王像が門を支えているかのようにそびえ立っています。この仁王像は室町時代に九州でつくられたもので、修理をしながら今までこの門を守り続けています。
門の柱と同じくらいの身長があるためとても迫力がありますが、一般的なイメージの仁王像と比べると表情がコミカルでどこか親しみやすい雰囲気です。

門の手前・左手には「この世に生を受け 元気に働けること み佛(ほとけ)やご先祖のお陰様である 感謝の心で お参りを」と達筆で書かれたボードがありました。感謝の心をもってお参りしてきたいと思います。
門をくぐった途端、「別世界」とまでは言わないものの、車の走る音や人混みが一気に遠ざかり、静けさに包まれました。早朝に来たこともあり、他の人は誰もおらずしんとしています。

歩みを進めていくと奥には本堂がどっしりと構えており、思わずピッと襟を正されるような気持ちになりました。初詣の時など普段ならお願い事をたくさんしてしまうのですが、今回は入口のボードにならい「感謝の心」で手を合わせました。
実は深い!「總持寺」との関係

「成願寺」のすぐ近くには、曹洞宗の大本山である「總持寺(そうじじ)」があるのですが、実はこの2つのお寺はとても深い繋がりがあるのです。
「成願寺」が元々あった二見台というのは、今の總持寺が鎮座している場所にあたり、總持寺は元々、石川県の能登半島にありました。しかし、1898年(明治31年)に起こった火災によって大きな被害を受け、復興と共に、より総本山としての使命が果たせる場所へ移転することが決まりました。
そこで候補地として白羽の矢が立ったのが、ちょうど鶴見の二見台だったのです。明治39年2月に總持寺へ土地を献納し、「成願寺」は今ある豊岡の地へ移転しました。このような背景を知った上でそれぞれのお寺を訪れると、より面白いかもしれませんね。
駅からとても近いので、仕事や学校へ行く前・帰り際など、「落ち着いたところで心を整えたい」と思ったらぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
エリア情報
成願寺
住所:神奈川県横浜市鶴見区豊岡町6-1
アクセス:JR京浜東北線、鶴見線「鶴見駅」西口から徒歩約3分

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