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なぜ一軒なぜ一軒家は「木造」が多い?鉄骨・RC造との違いを比較!家は「木造」が多い?鉄骨・RC造との違いを比較!
一軒家を建てるなら木造?鉄骨?その構造の「違い」で後悔しないために、コスト・耐震性・断熱性・設計自由度の観点からプロが徹底比較。木造、鉄骨造やRC造のメリット・デメリットまで分かりやすく解説します。
家づくりを考え始めると、まず木造・鉄骨・RC構造など、家の「構造選び」という選択に直面します。
家の構造は、建築費用やデザインの自由度だけでなく、地震への強さ、冬の暖かさ、そして将来のメンテナンスまで、暮らしのあらゆる面を左右する住まいの土台です。
なんとなくで選んでしまい、「もっとこうすれば良かった…」と後悔はしたくないですよね。それぞれのメリット・デメリットを正しく知ることで、ご家族の価値観やライフスタイルに本当に合った選択肢が見えてきます。
本記事では、耐震性の高い木の家をご提供する「ナイス株式会社仙台営業所」が、木造・鉄骨・RC造それぞれの特徴を比較。総合的に見た「新築住宅でおすすめな構造」を、プロの視点で分かりやすく解説します。
なぜ日本の新築住宅は木造が多いのか?

日本では、1階または2階建ての新築戸建住宅の約8~9割が木造です。
これには主に下記のような3つの理由があります。
1.コストパフォーマンスの高さ
木造は他の構造に比べて材料費や加工費を抑えやすく、建築コストの面で大きなメリットがあります。予算内で理想の住まいを実現するための、最も現実的な選択肢となりやすいのが第一の理由です。
2.日本の気候風土との相性
高温多湿な日本の夏と、乾燥する冬。この環境において、木材が持つ天然の「調湿性能」は大きな役割を果たします。湿気が多い時は水分を吸収し、乾燥している時は水分を放出することで、室内を快適な湿度に保とうとします。この性質は、古くからある日本家屋の特徴であり、現代の住まいにおいても快適な暮らしにつながります。
3.設計の自由度と技術の進化
木造は間取りの自由度が高く、狭小地や変形地にも柔軟に対応できます。
さらに、近年は耐震性や耐火性も飛躍的に向上。
これにより、伝統的な魅力はそのままに、性能面でも安心して選べるようになったことが、木造が支持され続ける大きな理由です。
木造・鉄骨・RC造それぞれが選ばれる主な理由とは?
木造が住宅に多い一方で、ハウスメーカーなどでは鉄骨やRC造も提供しています。
ここでは、それぞれの構造が「どのような方に選ばれる傾向があるのか」を見ていきましょう。
<木造が選ばれる理由>コスト・設計自由度・日本の気候への適合性
木造は、多くの項目でバランスが取れている「優等生」タイプの構造です。
初期費用を抑えやすく、その分の予算を土地や内装、高性能な設備に充てられるため、トータルでのコストパフォーマンスを重視する方に選ばれます。
デザインの自由度が高く、狭小地や変形地でも理想の間取りを実現しやすいです。
また、将来の家族構成の変化に合わせてリフォームや増改築がしやすいため、長く住み継ぐことを考える方に適しています。
木が持つ天然の調湿性能により、多湿な夏も乾燥する冬も快適に過ごしやすいというメリットも。
住宅においては、こういった理由から木造住宅が選べることが圧倒的に多いです。
<鉄骨造が選ばれる理由>品質の安定性と大空間
鉄骨造は、大手ハウスメーカーが得意とする工業化された家づくりが特徴の構造です。
部材が工場で精密に生産されるため、職人の技術に左右されることなく品質が常に安定しています。製品としての信頼性や、大手ハウスメーカーのブランドによる安心感を重視する方に選ばれます。
また、価格は木造より数百万円上がりますが、鉄骨の高い強度を活かし、柱の少ない広々としたLDKや、壁一面の大きな窓(大開口)といった、高級感を存分に感じられる贅沢な空間設計が可能です。
ビルトインガレージなども設計しやすいのが特徴です。
<RC造が選ばれる理由>最高の防災性能と遮音性
RC造は、鉄筋コンクリート造の略語で、鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造です。
耐火性、耐震性、耐風性など、あらゆる災害に対して高いレベルの性能を発揮します。
安全性が高いので、シェルターのような絶対的な安心感を住まいに求める方にとっては選択肢になるでしょう。
また、コンクリートの壁は音をほとんど通しません。都心の交通量の多い場所でも静かな暮らしをしたい方や、楽器の演奏やホームシアターなどを気兼ねなく楽しみたい方など、音の問題を最優先で解決したい方に選ばれています。
木造・鉄骨・RC造のメリット・デメリットは?
家の構造を選ぶ上で、それぞれのメリット(長所)とデメリット(短所)を把握しておくことが重要です。
ここでは、木造・鉄骨造・RC造の主な特徴を分かりやすく整理して解説します。
木造(W造)のメリット・デメリット

日本の住宅で最も多く採用されている工法で、技術が成熟しており、多くの住宅会社が得意としています。
メリット
・コストパフォーマンスが高い:
他の構造に比べて建築費用を抑えやすい傾向にあります。
・設計の自由度が高い:
柱と梁で構成されるため壁の配置に制約が少なく、複雑なデザインや将来の間取り変更にも柔軟に対応できます。
・断熱・調湿性に優れる:
木材自体が熱を伝えにくく、また室内の湿度を調整する性質があるため、日本の気候に合った快適な空間をつくりやすいです。
・工期が比較的短い:
現場での加工作業が多く、天候の影響を受けやすいですが、全体的な工期は短めです。
デメリット
・品質が職人の技術に左右されやすい
かつてはデメリットとされていましたが、現在は工場で精密に木材を加工する「プレカット工法」が主流となり、品質は安定しています。
・シロアリや腐朽の懸念
こちらも過去のイメージですが、現代の住宅では適切な防蟻処理や、壁内の湿気を排出する通気工法の採用が標準となっており、対策は万全です。
・耐火性への不安
木は燃える素材ですが、「省令準耐火構造」の認定を受けることで、火が燃え広がるのを遅らせ、鉄骨造と同等の火災保険料割引も適用されます。
鉄骨造(S造)のメリット・デメリット

工場生産された鉄の骨組みを使う工法で、ハウスメーカーの住宅などで多く採用されています。
メリット
・品質が安定している
部材が工場で生産されるため、品質にばらつきが少なく、安定した性能を確保できます。
・大空間をつくりやすい
強度が高いため柱の数を減らすことができ、広々としたリビングや大きな窓の設置が可能です。
・耐震性が高い
鉄骨はしなやかに揺れて地震のエネルギーを吸収する性質(靭性)があるため、地震に強いとされています。
デメリット
・建築コストが高い
木造に比べると坪単価が高くなる傾向があります。
・断熱対策が必須
鉄は木材に比べて熱を伝えやすいため、外の暑さや寒さが室内に伝わる「ヒートブリッジ(熱橋)」現象が起こりやすいです。これを防ぐための入念な断熱施工が不可欠です。
・大規模なリフォームが難しい
構造体が強固な分、間取りの変更など大規模なリフォームには制約が出ることがあります。
・火災時の熱で変形しやすい
鉄骨造、特に住宅に使われる「軽量鉄骨造」は550℃程度の熱で急激に強度が低下し、飴のように曲がりやすくなる性質を持っています。
際の住宅ではこの弱点を補うため、鉄骨の周りを耐火性の高い石膏ボードなどで覆う「耐火被覆」を行ったりします。
これにより、骨組みの鉄骨が急激に高温になるのを防ぎ、避難に必要な時間を確保します。
RC造(鉄筋コンクリート造)のメリット・デメリット

鉄筋とコンクリートを一体化させた非常に強固な構造で、マンションやビルに多く用いられますが、戸建住宅でも採用されます。
メリット
・耐震性・耐火性・耐久性が非常に高い
構造自体が重く頑丈なため、地震や火災、台風などの災害に対して圧倒的な強さを誇ります。
・遮音性に優れる
コンクリートの壁は音を通しにくいため、幹線道路沿いや線路の近くでも静かな室内環境を保てます。
・デザインの自由度
曲線的な壁など、ユニークで重厚感のあるデザインを実現できます。
デメリット
・建築コストが最も高い
材料費と専門的な施工技術が必要なため、3つの構造の中で最も費用がかかります。
・工期が長い
コンクリートを固める養生期間が必要なため、工期は長期化します。
・地盤の強さが求められる
建物自体が非常に重いため、建設できるのは強固な地盤に限られます。
・リフォームや解体が困難
壁で支える構造のため、間取りの変更はほぼ不可能です。解体する場合も高額な費用がかかります。
後悔しないための3つの基準。「コスト・性能・間取りの自由度」を比較

ここでは、家づくりで後悔しないために欠かせない「コスト」「性能」「間取り」という3つの基準から、それぞれの構造を比較していきます。
【コスト】木造が最も安価で、RC造が最も高額
初期の建築費用は「木造 < 鉄骨造 < RC造」となるのが一般的です。
<建築費の目安>
建築費は、木造が最もコストを抑えやすく、次いで鉄骨造、RC造の順に高くなる傾向が明確にあります。
一般的な坪単価の目安は以下の通りです。
木造: 60万円~90万円/坪
鉄骨造: 80万円~110万円/坪
RC造: 100万円~130万円/坪
※エリアや注文住宅や分譲住宅などの分類により価格差があります。
35坪の家で考えると、木造とRC造では数百万円単位の大きな差が生まれることも。
注意したいのが、毎年の「固定資産税」も構造によって変わるということです。
税額の基準となる建物評価額は、建築費が高いRC造や鉄骨造の方が高くなる傾向にあり、木造は比較的固定資産税の額を抑えられるケースが多く見られます。
【耐震性】どの構造も最高ランク「耐震等級3」を取得できる
・重要なのは構造の種類より「耐震等級3」
実は、「鉄骨やRCだから安心」というわけではなく、どの構造でも最高ランクである「耐震等級3」を取得することが可能です。
現代の木造住宅は、緻密な構造計算を行うことで、科学的根拠に基づいて「耐震等級3」を確保しています。
さらに、地震の揺れを吸収する「制震ダンパー」などの技術を組み合わせることで、繰り返しの揺れにも強い、より安心な住まいを実現します。
・地震の力は「建物の重さ」に比例する
地震が発生した際に建物にかかる力(地震力)は、建物の重さに比例して大きくなります。
木造は鉄骨造やRC造に比べて圧倒的に軽いため、地震の際に受けるダメージが少なく、建物への負担を軽減できるという大きな利点があります。
【断熱性】素材そのものの断熱性が高いのは木造
住宅の断熱性能は、構造材そのものが持つ熱の伝えやすさに影響されます。
木材は、鉄の約350倍、コンクリートの約10倍も熱を伝えにくいという特徴があります。
一方、鉄骨造では、熱を伝えやすい鉄骨が外の冷気を室内に伝える「ヒートブリッジ(熱橋)」現象が起こる可能性があり、それを防ぐための複雑な断熱施工が求められます。
もちろん、どの構造でも適切な断熱材と高断熱サッシを組み合わせることで高い断熱性能は実現できます。
しかし、木造は構造体そのものが断熱性が高いため、より効率的に、コストを抑えながら快適な室内環境をつくりやすいです。
【デザイン・間取り】構造ごとに得意分野がある

理想の家づくりを実現するために、デザインと間取りの自由度も気になります。
構造によって「できること・できないこと」が異なるため、自分たちの理想のライフスタイルがどの構造で実現しやすいかを知ることが大切です。
・木造が得意なデザイン
木の構造(梁など)を活かした温かみのあるデザインの家から、シャープなシンプルモダンまで、あらゆるデザインテイストに対応できます。
さらに、設計の自由度も高いのも特長の一つ。
日本の木造は、その多くが「在来軸組工法(ざいらいじくぐみこうほう)」という建て方で建てられています。
「在来軸組工法」は、柱と梁で骨格を支える工法なので、部屋を仕切る壁を作ったり取り払ったりしても、構造に関係ありません。
そのため、将来子どもが独立した後に2部屋を大きな1部屋にしたり、新たに出入り口を設けるなど、他の構造に比べてリフォームやリノベーションがしやすいのが大きなメリットです。
ただし、在来工法は、より地震に強い家にするために「耐力壁(たいりょくへき)」と「筋交い(すじかい)」を、構造計算の上でバランスよく配置することが標準的な設計となっています。
そのため、「どの壁でも自由に抜ける」というわけではありません。
・鉄骨造が得意なデザイン
鉄骨造の最大の特徴は、素材自体の強度が高いことです。
これにより、柱が少なくても、たわむことなく空間を支えることができます。
特に「重量鉄骨造」の場合、住宅のリビングを完全に柱のない一つの空間にすることが可能です。壁一面の大きな窓(大開口)や、車を複数台置けるビルトインガレージなど、開放感を最優先する設計ができます。
ただし、一般住宅で多い「軽量鉄骨造」は、木造と同じように筋交いなどの耐力壁が必要になるため、重量鉄骨造ほどの圧倒的な大空間は作れない場合があります。
・RC造が得意なデザイン
RC造は、木造や鉄骨造では難しい、滑らかな曲面の壁や、コンクリートの素材感をそのまま活かした打ちっぱなしなど、ユニークで重厚感のあるデザインが可能です。
また、その重厚感を生かしたモダンなデザインや、高い防音性を生かした音楽室のある家などを得意とします。
ただし、構造体である壁は後から動かしたり撤去したりすることが非常に困難です。
そのため、将来的なリフォームの自由度は最も低いと言えます。
【まとめ】新築で後悔しない構造とは?最もバランスが取れているのは木造

ここまで、木造・鉄骨造・RC造の様々な違いについて解説してきました。「結局、どの構造が一番良いの?」と思われるかもしれませんが、その答えは「ご家族が家づくりに何を最も求めるか」によって変わります。
・鉄骨造がおすすめな人
工場生産による安定した品質や、大手ハウスメーカーのブランドによる安心感を重視する人。
柱のない広々としたリビングや、壁一面の大きな窓など、開放感のあるモダンな空間設計を最も重視する人。
・RC(鉄筋コンクリート)造がおすすめな人
コストや将来のリフォームのしやすさよりも、「シェルター」のような絶対的な防災性能や、完璧な遮音性を最優先事項と考える人。
・木造がおすすめな人
建築コストを抑え、内装や設備に予算をかけたいなど、トータルでのコストパフォーマンスを重視する人。
将来の家族構成の変化に合わせて、リフォームや間取り変更を自由に行いたいと考える人。
日本の高温多湿な気候の中で、木の持つ調湿性による自然な快適さを求める人。
<総論としてのおすすめ>
総合的に、最もバランスが取れているのはやはり住宅の9割を占める木造住宅です。
その理由は、コスト、設計の自由度、将来の間取りやデザインの対応力、そして高温多湿の日本の気候への適合性といった、複数の要素を、高いレベルで満たしているからです。
私たちナイス株式会社の木造住宅では、木造住宅の自由度を最大限に高める「スケルトンインフィル」の工法を採用しています。
これは、建物を支える構造躯体(スケルトン)と、内装・間仕切り壁・設備(インフィル)を明確に分離して設計する手法です。
これにより、構造の安全性を損なうことなく、インフィル部分を比較的容易に変更できます。

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