鹿島田で愛され続ける「北野書店」がリニューアルオープン!
「鹿島田」駅からほど近く、長く地域に親しまれてきた北野書店が、2025年12月にリニューアルオープンしました。通路を広くし、明るく見やすい店内へと生まれ変わった今回のリニューアルは、単なる改装ではなく、より地域にひらかれた本屋さんへのアップデートのようにも感じられます。
子ども連れでも安心して立ち寄れる空間設計、文房具やおもちゃまで揃う暮らしに寄り添った品ぞろえ、そして地域の子どもたちの展示を通じたつながり。ネットで本が簡単に買える時代だからこそ、あえて足を運びたくなる理由が、北野書店にはありました。
2025年12月、装いも新たにリニューアルオープン

リニューアル後に訪れた北野書店は、以前よりもずっと明るく、すっきりとした印象になっていました。入口から奥までの見通しがよくなり、どこに何があるかが自然と把握できます。
目的の棚を探してうろうろする感じがなく、「とりあえず一周してみよう」と思えるつくりです。入った瞬間に探しやすそう、歩きやすそうと感じられる理由が、空間のつくりそのものにあると感じました。
通路が広くなり、スッキリ見やすくなった店内

棚と棚の間にしっかりと余白が取られ、すれ違うときに体を引いたり立ち止まったりする必要がありません。人の動線と、立ち止まって本を選ぶ人のスペースが自然と分かれるつくりです。
そのため周囲を気にせず棚の前に立つことができ、本と向き合う時間が自然と長くなります。急いで選ばなきゃという気持ちが薄れ、ゆっくり店内を回りたくなる空間だと感じました。壁面にたっぷりと並ぶ本棚も圧巻で、本好きの心をくすぐる設計です。
ベビーカーでも動きやすい、子ども連れにやさしい設計

通路の幅があることで、ベビーカーを押しながらでも無理なく移動できます。子ども向けコーナーは一角にまとめられつつも、本がびっしり並ぶ大人向けの棚とは違い、適度な余白と、子どもの手の届く高さで構成されています。そのため、子どもの様子が自然と視界に入り、親子での来店に配慮されたつくりだと感じました。
文房具やおもちゃまで揃う、暮らしに寄り添う品ぞろえ

北野書店には、本だけでなく文房具や折り紙、縄跳び、LaQやトミカといった小さなおもちゃが並び、さらに傘やイヤフォンといった日用品まで揃っています。専門店ほどの品数ではないかもしれませんが、「あ、これ今ちょうど困ってた」というものが、ひと通りここで見つかる安心感があります。
本を買う用事がなくても立ち寄れる、本屋に行く理由が増える。そういう意味で、北野書店は生活の延長にある、かゆいところにそっと手が届く場所です。
絵本作家かこさとしさんと北野書店
とくに印象に残ったのが、鹿島田出身の絵本作家、かこさとしさんのコーナーでした。複製原画や近隣の小学校の子どもたちの言葉が並び、かこさとしさんへの思いが、この場所に静かに積み重なっているように感じます。

今回は、かこさとしさんのエッセイ『未来のだるまちゃんへ』を一冊購入しました。北野書店のかこさとしさんのコーナー上部に掲げられている、
「子どもたちは、ちゃんと自分の目で見て、自分の頭で考え、自分の力で判断し行動する賢さを持つようになってほしい」
という言葉は、この本からの引用なのだそうです。戦後の混乱の中で、これからどう生きるかを考えたとき、かこさんは「子どもたちのために生きる」ことを選んだといいます。ご自身の子ども時代の記憶や、子どもという存在へのまなざしが静かに綴られていて、読みやすく、そして余韻の残る一冊でした。
かこさんは鹿島田のご出身でもあり、北野書店がその作品や思想を大切に扱っていることが、店内の空気からも伝わってきました。
地域とつながる、本だけじゃない本屋さん

北野書店を歩いていて感じたのは、本を買う場所というより、少し立ち寄りたくなる場所に近い心地よさでした。棚のあいだに並ぶのは本だけでなく、子どもたちの展示、そして日常に必要な小さなものたち。買い物というより、まちの一部をそっとのぞいているような感覚になります。
ネットで本が簡単に買える今、それでも足を運びたくなる場所には理由があります。思いがけない一冊に出会えたり、子どもが本に夢中になる姿を横で眺められたり、なんとなく気持ちが整ったり。北野書店は、そんな何かが起こるかもしれない時間を受け取れる場所なのだと思います。次に鹿島田を訪れるときも、きっとまた立ち寄ってしまう、そんな本屋さんです。
エリア情報
北野書店
住所:神奈川県川崎市幸区新塚越201番地ルリエ新川崎2F
アクセス:JR南武線「鹿島田」駅直結、JR横須賀線「新川崎」駅から徒歩約5分
営業時間: 10:00〜21:30(年始を除く)
定休日:年中無休
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